06/10/2007
堀部安嗣さん設計の住宅
gift_labには、森オフィスさんらにより制作された、
建築家・堀部安嗣さんの本を置かせていただいている。
先日その、森さんのお誘いにより、堀部安嗣建築事務所設計による
江ノ島の住宅の見学会に行くことができた。
以前にも、堀部さんによる玉川田園調布の小さな共同住宅を
見学させていただいた事があった。
そのときは、本人にはお会いしていなかったのと、
どちらかと言うと、併設のギャラリーでの展示と共用部を見ることが
主だったので、少し間接的に「建築空間」を見た、と言う印象だった。
今回初めて本人とお会いすることができ、コンパクトな
戸建ての住宅でもあったので、プランもおおよそ把握しつつ
細かい所までのこだわりを含めた、
堀部氏の「仕事」をちゃんと見る事ができた。
とてもシンプルで温かい。
そういうと非常に単純に聞こえてしまうが、
その品位をたもつための工夫や配慮が沢山なされている。
例えば、開口の大小メリハリあってバランスがよいので
白い壁が美しく見えたり。。
きっと僕が見て気づく事の他にももっと、それがあるのだろうと思う。
というか、それらの配慮は敢えてそうした、とかではなく
もっと自然と導かれた答えみたいな。。
「住まう器」とでもいうべきそれは、奇をてらう事の無い、
真摯な形での作品と言うものが存在し得ることを改めて教えてくれる。
商業的に前に出ていこうとするものばかりが見えていた最近の身のまわりにおいて
非常に新鮮だった。
「デザイン」という飾り言葉が特に必要ないような感覚。。
この出来事を忘れないでいるようにしよう。
(gt)